箏のソーシャルディスタンスを考える

新型コロナウイルスの“感染対策“としてのソーシャルディスタンスを保つ、具体的には人と2m距離をとるということが提唱されました。そして学校の部活動なども徐々に再開に向かっておりますが、今後の第二波にも活きていくとも思いますので十分にソーシャルディスタンスを意識した活動をしていく、というのが安全かと思います。

箏曲部、邦楽部等でそのソーシャルディスタンスを意識したセッティングなるべく簡潔にわかりやすくして行こう、という趣旨で動画を作成いたしました。ぜひご視聴ください。

箏自体がそもそも約180cmもあるのでソーシャルディスタンスを保ちやすい楽器かなとも思います。箏シャルディスタンスですね。そのセッティングについて文章でも書いておこうかな、ということでこちらにも記します。

まずは箏のサイズですね。上記の通り高さが180cmくらい(実際は183cmくらいあるかな?)、幅が25cmくらい。

箏の幅より少し大きなサイズで琴台や箏柱箱があります。柱箱は28cmくらい、琴台も30cmくらいありますが、大きい分には問題はないです。

箏に、この柱箱や琴台の長さを足せば2m以上になる、ということですね。

要はメジャーなど使わなくても明確に2m以上を測れる、ということが大事かと思います。上記の形で実測してみたところ、2m13cmありました。余裕がある分には良いですね。

この距離感を利用して、まずは横並び方向へのセッティング。左右それぞれ図示します。

そしてレッスンでは先生と対面の形になるのでそちらも計算していきましょう。

まず直角に箏を置いて180cm分距離を計り箏を向かい合わせになるよう向きを変えます。お互い座ると箏の40cmくらい内側に身体の前方が入り、上図では青線で記した横軸の距離が90cmから1mくらいにはなると思います。わかりやすく1mだとして、その場合、縦軸が√3、1.7320508…mくらいだとお互いの身体の近い部分が2mになります。箏は180cm、1.8mでありそれより長いので2m以上になっているということになります。90cmぐらいに横軸が近いとちょうど2mくらいでしょうか。

この1:2:√3ですが、中学を卒業された方なら見覚えがあるのではないでしょうか。はい、そうです。三平方の定理。数学でやるものですね。

学校内の部活などであればこういうアカデミックな形で対応をしていくというのがスマートかなと思っております。お箏の調弦なんかも物理学が関わる内容でもありますね。ともかく、根拠を持ってソーシャルディスタンスを保つセッティングをする、できるようにする、というのが新しい挑戦でもあるのかなと思っております。

あとは、部屋の大きさによりますが、先生と生徒でこんな感じでセッティングができれば良いかと思います。

感染症対策としてのソーシャルディスタンスをまた気にしなくて良くなる時が早くきて欲しいなとももちろん思っておりますが、まずは現状で出来ることをしっかりやっていきましょう。箏シャルディスタンスについてPDFなんかにもまとめておきたいところです。